ワークライフインテグレーションの意味とは【ワークライフバランスとの違いは?メリットデメリットを交えて解説します】

記事更新日:2024年05月08日 初回公開日:2024年05月08日

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グローバル化や働き方改革の推進により、従来のような皆が同じ働き方をするのではなくライフスタイルやライフステージに合わせた多様な働き方が広がってきています。ワークライフバランスを重視した働き方や、テレワークなどは日本でも随分浸透してきています。しかし海外では仕事と家庭を分けて考えるワークライフバランスではなく、双方を充実させるワークライフインテグレーションが広まってきています。今回はワークライフインテグレーションについて解説していきます。人事担当者の方は参考にしてみてください。

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ワークライフインテグレーションとは

仕事とプライベートの双方が相乗するという考え方

ワークライフインテグレーションとは、仕事とプライベートの双方が相乗するという考え方です。インテグレーションには統合という意味があり、従業員の仕事とプライベートの両方を充実させることを目的としています。企業によって導入する制度や仕組みなどは異なりますが、フレックスタイム制の導入やテレワークの実施などがワークライフインテグレーションの施策といえます。認知度はまだ低いものの、導入を検討している企業が増えてきています。

ワークライフインテグレーションとワークライフバランスの違い

ワークライフバランスは仕事と家庭を相反するものと捉える

ワークライフインテグレーションと似た言葉にワークライフバランスがありますが、ワークライフバランスは仕事と家庭を相反する物と捉えています。仕事とプライベートを両立を充実させるという面では、2つとも同じ意味を持っています。ワークライフバランスは、仕事とプライベートのバランスを調整して豊かに暮らせるように工夫を行います。これに対し、ワークライフインテグレーションは双方を分けずに統合させて考え仕事が充実すれば家庭も充実すると考えます。

ワークライフインテグレーション注目の背景

働き方改革が広まっている

ワークライフインテグレーションが注目されているのは、働き方改革が広まっているからです。2019年に働き方関連法案が制定されて以降、働き方を見直す企業が増えています。グローバル化や働き方改革により、フレックスタイム制や裁量労働制など従業員が働き方を柔軟に選べる制度の導入が進んでいます。昨今では働き方だけでなく働く場所も自分で選べるワーケーションを導入する企業も少なくありません。仕事とプライベートを両立させられる働き方へのニーズが高まっています。

労働人口の減少が加速している

ワークライフインテグレーションは、労働人口の減少が加速していることにより注目されています。日本では少子高齢化に歯止めがかからず労働人口が年々減少しています。総務省統計局の労働力調査 令和3年平均結果によれば、2021年は前年よりも労働人口が15万人も減少している事が分かっています。新しい人材を確保することは簡単ではありません。今いる従業員に辞められないようにするためにも、両立できるワークライフインテグレーションが注目されています。

多様な働き方のニーズに対応する必要がある

多様な働き方のニーズに対応する必要があるため、ワークライフインテグレーションが注目されています。昨今では新型コロナウイルスの流行や働き方改革により、従来のように出社する働き方だけでなくテレワークなど働き方のニーズが変わってきています。企業側は、労働者の働き方の多様性に応えることが出来なければ採用に繋がらないだけでなく、従業員のエンゲージメント低下の恐れもあります。多様な働き方のニーズに対応していくためにも、ワークライフインテグレーションに注目する企業が増えています。

ワークライフインテグレーションに必要な準備

テレワークなどの環境を整備する

ワークライフインテグレーションに必要な準備は、テレワークなどの環境整備です。テレワークを既に実施している企業であれば不要ですが、まだ導入していない場合はまずテレワークが行える様に環境整備を行いましょう。外出先からメールを確認できるようにする・会社のPCを社外へ持ち出せるようにするなどがあります。またハード面だけでなく柔軟な勤務体系の整備を行い、正社員だけでなく非正規雇用の人たちにも働きやすい環境を整備しましょう。

人事評価制度を見直す

ワークライフインテグレーションには、人事業過制度を見直す必要があります。ワークライフインテグレーションは、テレワークやワーケーションなどを導入している場合も多いため、常に部下の顔を見て仕事をしている環境ではありません。対面で会う機会が減るため、評価をする際は上司も部下も適切な評価になるのか不安に感じてしまうかもしれません。リモートで働いている従業員の仕事を見える化するツールなどもあるため、公平な評価のために導入の検討が必要です。

従業員に周知する

従業員に周知することも、ワークライフインテグレーションに必要な準備です。ワークライフインテグレーションの目的は、フレキシブルな働き方をすることで従業員が仕事と家庭を充実させ生産性を高めていく事です。そのためには、従業員に生産性を高めるための意識を持ってもらい主体的に業務に対して取り組んでもらう必要があります。ワークライフインテグレーションを実施する前には、従業員にしっかりと説明を行い周知や理解を深めてもらうようにしましょう。

ワークライフインテグレーション推進のメリット

新たな労働力を獲得できる

ワークライフインテグレーションを推進するメリットは、新たな労働力を獲得できる点です。従業員がそれぞれに抱えている問題に柔軟に対応していく事で、新たな労働力獲得に繋がります。育児や介護を行っている人は、フルタイムでの勤務が出来ない場合が殆どです。しかし時短勤務やテレワークを選択できる企業であれば、働けるという人は少なくありません。労働人口に限りがある日本で、新しい労働力の確保は企業にとっても大きなメリットとなります。

生産性の向上が期待できる

ワークライフインテグレーションを推進することで、生産性の向上が期待できます。ワークライフインテグレーションの実現には、無駄な業務の洗い出しや便利なITツールの導入を行い従業員が働きやすい環境を整える事が大切です。働きやすい環境を整備することで、従業員が効率的に業務に取り組むことが出来るため結果として生産性の向上にも繋がります。仕事とプライベートの充実が可能になれば、組織全体の生産性の向上や売り上げアップも可能になります。

従業員の幸福の実現に繋がる

ワークライフインテグレーションの推進は、従業員の幸福実現に繋がります。従業員が仕事とプライベートの両立が出来るように、ライフステージに合わせた働き方の提供や雇用形態による区別などをなくすことで、従業員の満足度を高められます。企業に不満や不平を持っている人と、企業を信頼して働いている人では発揮できるパフォーマンスには大きな差があります。従業員の幸福度や満足度を高めることが出来れば、企業への貢献度も高くなります。

企業価値が高まる

企業価値が高まるのも、ワークライフインテグレーションを推進するメリットです。日本では諸外国と比べて、未だに昔からの風習が残っている会社が多くワークライフバランスやプライベートの充実などを実現することが難しい場合もあります。そういった中でワークライフインテグレーションの実現を行うことが出来れば、他社との差別化を図ることも可能です。多様な働き方が出来る企業であるという事が広がれば新たな人材確保や消費者からの信頼獲得に繋がります。

ワークライフインテグレーション推進のデメリット

評価基準が複雑になる

ワークライフインテグレーション推進する際のデメリットは、評価基準が複雑になることです。従来の働き方であれば、勤務態度や業務の進め方などを直接確認して人事評価を行う事が一般的でした。しかしワークライフインテグレーションを推進し、テレワークやワーケーションを導入すると今までと同じ方法で評価を行う事は出来なくなります。そのため評価基準が曖昧になり、結果として社員が不満を抱きやすくなってしまいます。不満を放置してしまうと離職に繋がるため、評価基準の見直しなどが必要です。

個別にマネジメントする必要がある

ワークライフインテグレーションの推進によって、個別にマネジメントする必要が出てきます。ワークライフインテグレーションの最大のデメリットと言えるのが、マネジメントのし辛さです。仕事とプライベートを統合した考え方であるため、企業は線引きが難しくどこまでマネジメントで介入すべきなのか判断がつかなくなります。従業員が各自で管理する能力を求められるため、事前にどの程度管理能力があるのか確認しておく必要があります。

従業員に理解されづらい

従業員に理解されづらいのも、ワークライフインテグレーション推進のデメリットです。ワークライフインテグレーションに限らず、企業で新しいことを導入する際は実施する従業員にしっかりと目的の理解をしてもらわなければなりません。ワークライフバランスは身近になってきていますが、ワークライフインテグレーションはまだ導入している企業が少なく働き方のイメージが出来ない人も多くいます。導入する場合は説明を行い、従業員に理解してもらう事が大切です。

ワークライフインテグレーションの具体例

オリンパス株式会社

ワークライフインテグレーションを実際に導入しているのは、オリンパス株式会社です。オリンパスでは、従業員が家庭の事情などで働き続ける事が困難になった状況を支援するために、ワークライフインテグレーションを活用しています。具体的な施策は、テレワークの利用拡大ややむを得ない理由で退職した場合に再応募できる「リエントリー制」を実施しています。他にも役職者が家庭の事情で役職を全うできない場合に一時的に役職を離れられる役職フレックス制度などがあります。

アディダス(ドイツ本社)

ワークライフインテグレーションは、アディダス(ドイツ本社)で導入されています。アディダスでは、2010年にワークライフバランスからワークライフインテグレーションへと切り替えを行いました。ワークライフインテグレーションの取組として、週40時間の枠内で上司や同僚の許可を得ることが出来れば勤務時間を振り分けられる制度を実施しています。これだけでなく、1か月の就業時間の内20%は好きな場所で仕事をしていい制度などを運用しています。

日本アイ・ビー・エム株式会社

日本アイ・ビー・エム株式会社でも、ワークライフインテグレーションを導入しています。日本アイ・ビー・エムでは、「柔軟な労働環境」「社会貢献」「次世代育成」の3つを軸にして、ワークライフインテグレーションを推進しています。これは女性の定着率や管理職比率の向上などを目的とし、従業員のモチベーションアップにも繋がっています。日本アイ・ビー・エムでは、従業員の声を取り入れ家庭の事情で長時間働けない従業員のために短時間勤務制度も導入しています。

まとめ

ワークライフインテグレーションを取り入れて従業員の満足度を高めよう

ワークライフインテグレーションが注目されている背景や、推進する時のメリット・デメリットについて解説しました。ワークライフインテグレーションを導入することで、従業員の満足度向上や企業のブランド力向上など企業にとっても様々なメリットがあります。しかし導入の際には制度の見直しなどが必要になり、しっかりと仕組みを理解することが大切です。企業に合った方法でワークライフインテグレーションを取り入れていきましょう。

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